循環器内科
循環器疾患の診療を通して患者さんとご家族の5年後、10年後の幸せを実現し、最終的に地域の活性化に貢献したいと考えています。
当科は旧東芝病院時代から断らない医療を目指していましたが、カマチグループに加入後は実績のあるノウハウを活用してより地域に根差した診療を実践出来るようになりました。 また当院の血管外科、形成外科と連携した下肢救済の診療や、他院の心臓血管外科と連携して手術が必要な心血管疾患に対応しています。 虚血性心疾患、慢性心不全、末梢血管疾患の患者さんには心肺運動負荷試験(CPX)にて運動処方のうえ入院・外来で心大血管疾患リハビリテーションを行っています。
主な疾患
- 虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞、虚血性心筋症、冠動脈閉塞を伴わない心筋虚血:INOCA)
- 心不全(急性、慢性)
- 心臓弁膜症、感染性心内膜炎
- 心筋疾患(肥大型心筋症、拡張型心筋症、たこつぼ型心筋症等の心筋症、急性心筋炎、劇症型心筋炎)
- 心膜疾患(急性および慢性心膜炎、がん性心膜炎)
- 不整脈(心房細動、心房粗動、発作性上室頻拍、洞不全症候群、心室および心房期外収縮、心室および心房頻拍)
- 本態性および二次性高血圧
- 肺塞栓症、慢性血栓塞栓性肺高血圧症、深部静脈血栓症
- 胸部および腹部大動脈瘤、腸骨動脈瘤、急性大動脈解離
- 下肢閉塞性動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)、包括的高度慢性下肢虚血(下肢壊疽や潰瘍)、急性動脈閉塞症
- がん治療関連心機能障害、がん関連血栓症
動脈硬化が冠動脈に生じ、心臓に十分な血流を供給できなくなった病気が虚血性心疾患で、同様に脚の動脈硬化によって起こるのが下肢閉塞性動脈疾患です。
心不全とは心臓の全身に血液を送るポンプの働きが十分でない状態で、時間とともに重症化し難治性となったり、突然の発症で、酸素不足、不整脈やその他の臓器障害を併発して死に至る危険な状態にもなったりします。
不整脈とは、脈拍が速くなったり遅くなったり、乱れたりする状態で、放っておいてよいものから、命に関わるものまで様々なものがあり、動悸やめまい、胸部不快感のような症状を伴うこともあれば、全く症状がないこともあります。
高血圧の治療は、これら動脈硬化、心不全、不整脈の予防に大変重要です。
主な検査
検査(外来) | 所要時間 | 検査当日の結果説明 |
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心エコー検査 | 30分 | 不可 |
冠動脈CT | 1~2時間 | 可 |
ホルター心電図 | 24時間 | 不可 |
心臓核医学検査 | 半日 | 不可 |
心臓MRI | 1~2時間 | 不可 |
ABI | 10分 | 可 |
下肢動脈・静脈エコー | 30分 | 可 |
手術・検査名(入院) | 予定入院期間 |
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CAG(冠動脈造影検査) | 3日間 |
PCI(経皮的冠動脈カテーテル治療) | 3日間 |
EVT(末梢血管血管内治療) | 3日間 |
カテーテルアブレーション | 4日間 |
ペースメーカー植え込み術 | 7日間 |
CAGは主に手首から血管の中を通して心臓まで到達させ、カテーテルから造影剤を冠動脈に注入する検査です。PCIは同様にカテーテルを用いて冠動脈の狭い部分を風船で拡げたり、動脈硬化を削ったり、筒状の金属の網(ステント)を植え込んだりして治療を行います。また急性心筋梗塞の患者さんに対しては24時間体制で1分でも早くカテーテル治療を行うことで患者さんの救命率や後遺症の軽減、入院期間の短縮等に努めています。EVTは心臓の血管と同様にカテーテルで四肢の血管を治療します。
冠動脈CT検査は冠動脈の狭い部分をCTで見ることができる検査で、当院の冠動脈CT検査は320列の最新鋭の機器のため放射線の被ばく量の軽減、注射する造影剤量の減量が得られます。また当日中の結果説明を行う事で、患者さんの負担を減らせるよう努力しています。
カテーテルアブレーションは、特殊なカテーテルを血管から心臓まで挿入し、心臓の中の不整脈の原因となる部分を焼灼する治療法です。不整脈の根治が得られ患者さんにとって非常に有用な治療法なため当院でも積極的に行っています。