・痛み等を伴わない肉眼的血尿の場合、尿路の悪性腫瘍（腎がん、腎盂尿管癌、膀胱癌等）の可能性が高いです。血尿はずっと続いているわけではないため、気が付かないうちに進行してしまいます。また、膀胱炎を繰り返す患者さんもベースに尿路悪性腫瘍が隠されていることもあります。
・前立腺癌患者数は年々増えてきており、胃癌、肺癌、大腸癌に続き、日本では第四位の罹患率となっております。前立腺癌腫瘍マーカーのPSAという血液検査で癌が疑われたら前立腺MRI検査を行い、前立腺生検（1泊2日～）を予定します。
・尿管結石は生活習慣を正すことで再発率を抑えることができる場合もあります。高カロリー、高脂肪食をなるべく避け、規則正しい生活を送ってください。
※当院当科で取り扱っていない疾患は、男性更年期障害、男性不妊症、陰茎彎曲症、持続性勃起症、LOH症候群　等です。

腎・前立腺・膀胱エコー：前立腺は膀胱の下にある臓器ですので、この検査時は尿をためていただく必要があります。膀胱も同様に尿がたまっていないと膀胱内を観察することができません。

尿流測定：尿の勢いの検査です。排尿時間（尿をしている時間）は通常30秒程度で、勢いよく尿がでますが、排尿障害では60秒、120秒とだらだらと時間をかけて尿がでます。この検査はそのような排尿の状態を把握するために行います。膀胱に尿を貯めて、ウロフロメトリーという便器型の機械の前で排尿してもらいます。

残尿測定：排尿後の膀胱に尿が残ってないかを超音波をつかって調べます。排尿直後に行います。

膀胱鏡検査：膀胱や尿道に腫瘍や憩室等の疾患がないかをカメラを入れて調べます。尿道から軟性膀胱鏡という細いカメラをいれて観察します。膀胱鏡を行う際は、尿道からキシロカインという麻酔を尿道内に注入します。

膀胱造影：膀胱の瘻孔が疑われる際や膀胱尿管逆流症の有無など調べる際に行います。尿道からカテーテルを挿入し、透視下（レントゲン下）で膀胱内に造影剤を注入して行います。膀胱尿管逆流症の場合は、造影剤を膀胱内注入後に透視下で排尿してもらい造影剤が尿管に逆流してないか確認します。