放射線科
スタッフが互いに協力・研鑽し、迅速かつ正確な診断を提供するように心がけております。
業務内容
一般撮影
当院ではFPD(Flat Panel Detector)による一般撮影の検査を行っています。FPDとは、体を透過したX線をFPDで受け取り、デジタル信号に変換することによってレントゲン画像を得る装置です。FPDを導入したことで被ばくの低減、撮影時間の短縮、高精細な画像、患者さんの身体的負担の軽減が可能となりました。肺や腹部の状態、骨折の有無、骨・関節の状態を見たいときなどに行われることが多い検査です。
乳房撮影
マンモグラフィでは乳房への圧迫が必要です。良い画像を得るためには乳房をなるべく均等に圧迫し、重なった組織を分離することが必要となります。乳房を少しでも薄くすると乳房内部の様子がわかり、放射線の影響も最小限に抑えることができます。
Pe・ru・ruは受診者が安心して検査を受けられることをテーマに女性スタッフが中心に開発されました。マンモグラフィ撮影に適した直接変換方式PDFにより解像力やコントラストがアップし、微細石灰化や腫瘤の描出に優れます。X線照射後、数秒で画像がモニタに表示されるので検査時間の短縮が可能です。「痛みの少ない」圧迫システムを採用したため、しなやかな圧迫板は均一な圧迫が可能となり、更に圧迫圧力により圧迫スピードが変化する方式は受診者の様子を見ながら痛みの軽減と確かな乳腺の伸展を可能としました。
CT
当院ではCanon社製の320列CT:Aquilion ONE NATURE、80列CT:Aquilion Prime SP、GE社製の64列CT:Revolution Maximaの3台を導入しています。
CT検査(Computed Tomography:コンピュータ断層診断装置)では、X線を使って身体の内部を輪切りにした画像を構成します。頭部や胸部、腹部内の臓器、大動脈、心臓、四肢などの病変に対して様々な画像を得ることができます。また、造影剤を使用することで血管や臓器などの体内の様子をより詳しく描出することが可能です。必要に応じて、撮影した画像をもとに3D画像を作成することもできます。
MRI
MRI(Magnetic Resonance Imaging)検査とは強力な磁石と電波を使って、磁場を発生させて行います。強力な磁場が発生しているトンネル状の装置の中で、FMラジオなどで用いられている周波数の電波を体にあて、体の内部の断面をさまざまな方向から画像にします。
当院では、Canon(旧東芝メディカルシステムズ)社製の1.5テスラ(EXCELART Vantage Powered by Atlas)と3.0テスラ(Vantage Titan 3T)との2台体制で検査を行っています。
テスラとは磁力の大きさを表す単位でその数値が大きいほど、短時間で鮮明な画像を得ることができます。しかし、検査部位によっては3テスラよりも1.5テスラの方が優れている場合もありますので、適切な装置を選択して検査を行っています。
核医学検査
核医学検査とは、微量の放射線を出す放射性医薬品を体内に投与し、放射性医薬品が臓器や体内組織などに集まる様子を画像化する画像診断の一つです。核医学検査の特徴は血流や代謝などの機能変化を画像情報として反映することができます。当院ではCanon社製のデジタルガンマカメラSymbia Eを導入しています。
血管造影
血管造影装置は、Canon社製Alphenix Biplane(INFX-8000V)を2台導入しています。特徴として、患者さんと術者の被ばく低減を行えるSpot Fluoroや、見えない患者さんの皮膚被ばくをリアルタイムに可視化(DTS)することにより放射線被ばくの管理ができます。超高精細検出器を搭載しているため、視野サイズを超拡大モードで観察できる機能や冠動脈治療の際に留置したステントの位置確認をStent Mode機能で安全に確認できます。
放射線治療
バリアン社製医療用リニアック装置VitalBeam V2.7を新しく導入いたしました。
放射線治療は、身体への負担を抑え治療後の副作用も少ないことが特徴の1つで、身体の機能を保ちながら治療ができるため、身体的・精神的な負担を軽減できます。今回導入したVitalBeam V2.7は高精度放射線治療に優れており、従来の放射線治療より、正常組織にあたる放射線量を少なくし、がんに集中して放射線を照射することが可能となるため、治療中と治療後のQOLが確保できつつ、がんを根治する有効な検査の一つです。