東京品川病院 呼吸器病センター

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疾患ガイド

インフルエンザ

インフルエンザは、ウイルスが鼻やのど、気管支などに感染して起こる呼吸器の病気です。

インフルエンザの原因と特徴

季節性の流行では主にA型とB型が原因となります。一般的なかぜよりも急に体調が悪くなり、発熱だけでなく、体の痛みや強いだるさを伴いやすいことが特徴です。咳や会話で空気中に出たウイルスを含むしぶきを吸い込むことなどで感染し、感染から発症までは通常1~4日程度です。症状が出る前から周囲にうつす可能性があり、熱が下がった直後も感染への配慮が必要です。多くの方は数日から1週間ほどで回復に向かいますが、肺炎を起こしたり、喘息やCOPDなどの持病が悪化したりする場合があります。高齢の方、妊娠中の方、免疫が低下している方などは、早めの相談が大切です。毎年のワクチン接種は、発症や重症化のリスクを減らす方法の一つです。

主な症状

急な寒気や発熱をきっかけに、頭痛、筋肉痛、関節痛、強いだるさが現れ、続いて咳やのどの痛み、鼻水などが目立つことがあります。ただし、症状の出方には個人差があり、高熱が出ない方もいます。熱が下がっても咳や疲れやすさがしばらく残ることがあるため、回復に合わせて活動を戻しましょう。経過の途中で息苦しくなる、胸が痛む、水分がとれず尿が少なくなる、一度よくなった発熱や咳が再び悪化するといった変化は、肺炎や脱水などのサインになることがあります。こうした場合は速やかに受診してください。呼びかけへの反応が鈍い、強い呼吸困難がある場合は、救急受診が必要です。喘息やCOPDの方は、ゼーゼーする音や普段より強い息切れにも注意してください。

検査について

発症した時期、周囲の流行、症状や診察所見を合わせて判断します。鼻の奥などから検体を採り、迅速抗原検査などでウイルスを調べますが、発症直後は感染していても陰性になることがあります。当院では経過などを参考に抗原検査、PCR検査などを使用し診断精度を高めています。重症化のリスクが高い方は、検査のために受診を遅らせないでください。肺炎が疑われる場合には、酸素飽和度の測定、胸部エックス線検査、血液検査などを追加します。

治療について

休養と水分補給を基本とし、発熱や痛みがつらい場合は症状を和らげる薬を使います。抗インフルエンザ薬はウイルスの増殖を抑える薬で、発症から48時間以内に始めると効果を得やすくなります。ただし、48時間を過ぎても、重症の方や重症化のリスクが高い方では治療を検討するため、自己判断で受診を諦めないでください。飲み薬、吸入薬、点滴薬などから、年齢や持病、症状に合わせて選びます。喘息やCOPDのある方では、吸入薬による気道への刺激にも配慮が必要です。抗菌薬はインフルエンザウイルスには効かず、細菌性肺炎などを合併した場合に使用します。熱が下がっても無理をせず、換気や手洗い、マスクなどで周囲への感染を減らしましょう。未成年者では薬の使用の有無にかかわらず異常行動が起こることがあるため、少なくとも発熱から2日間は一人にせず、安全に過ごせるよう見守ってください。