東京品川病院 呼吸器病センター

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疾患ガイド

かぜ症候群

かぜ症候群は、主にウイルスの感染によって鼻からのどに至る上気道に炎症が起こり、鼻水、のどの痛み、咳などが現れる病気の総称です。あらゆる年齢層の健常の人の多くがかかることのある、ごく普通の疾患です。

かぜ症候群の原因と特徴

原因となるウイルスにはライノウイルス、コロナウイルス(新型ではなく、従来存在するウイルスです)など多くの種類があり、一年を通してかかる可能性があります。
感染した人の咳やくしゃみに伴う飛沫や、ウイルスが付着した手で鼻や口、目に触れることなどで感染します。
多くは軽症で、体の免疫の働きによって自然に回復し、通常は1週間前後で改善しますが、咳が長く残ることもあります。一般的なかぜに抗菌薬(抗生物質)は効きません。ただし、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症、肺炎などでも似た症状が出るため、経過や全身状態をみて判断することが大切です。喘息やCOPDなどがある方では、感染をきっかけに持病が悪化することもあります。

主な症状

主な症状は、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、のどの痛み、咳、痰です。発熱や頭痛、体のだるさを伴うこともあります。鼻・のど・咳の症状が組み合わさって現れ、多くは発症後2~3日ごろに強くなり、その後は徐々に軽くなります。高熱が出ることもありますが1~2日で下熱します。咳はほかの症状が治まってからも続くことがあります。
息苦しさ、胸の痛み、強い倦怠感、水分がとれない状態がある場合や、発熱が続く、一度よくなった症状が再び悪化する場合は、早めに受診してください。高齢の方や免疫が低下している方、心臓や肺に持病がある方は、高熱がなくても注意が必要です。咳が長引く場合には、喘息など別の病気も確認します。

検査について

症状の組み合わせや発症からの経過を伺い、のどの状態、呼吸音、体温などを確認して診断します。典型的な軽いかぜでは、血液検査や胸部エックス線検査は通常必要ありません。流行状況や接触歴、重症化のリスクなどに応じて、インフルエンザや新型コロナウイルスの検査を検討します。当院では基礎疾患があるなど重症化のリスクが高い場合に鼻咽頭ぬぐい液によるウイルスの同定検査を行っています。

治療について

治療の基本は、十分な休養と、無理のない範囲でこまめに水分をとることです。つらい発熱やのどの痛みには解熱鎮痛薬、咳や鼻水には症状に応じた薬を用います。これらは症状を和らげるための薬で、原因となるウイルスを取り除くものではありません。一般的なかぜに抗菌薬(抗生物質)は不要で、肺炎などの細菌感染が確認・疑われる場合に検討します。市販の総合感冒薬と処方薬では成分が重なることがあるため、併用する際は医師や薬剤師に確認してください。普段から使用している治療薬は自己判断で中断せず、主治医に相談しましょう。特に気管支喘息やCOPD,間質性肺炎など呼吸器系の持病がある場合は症状が強くならないか注意が必要です。
周囲への感染を減らすため、手洗い、換気、咳エチケットを心がけ、体調が悪い間は無理な外出を控えましょう。